鉄貫
長尾流躰術で使用されていた道具に「鉄貫」がある。
この道具の考証は別の機会に譲るとして、これとは別に、晩年の宮本武蔵が自作し護身用として使用していたという「懐剣」があり、形状はほとんど同一であるという。ただ懐剣の方には刃があるのだという。
本当にこんな道具を武藏が護身用として携帯していたのだろうか。
大いに疑わしい。
そのことが書かれている嚆矢は一体いつのどのような書籍なのだろうか。
晩年の武藏がこんな道具を持っていた可能性は限りなくゼロに近いのではなかろうか。
しかも武藏が使用したのは「長尾流鉄貫」であるなどと頓珍漢なことを書いている輩にいたっては言語道断である。