小沢彦遅の墓
そこには幕末戊辰戦において朝廷方について働きをなした報国蒼龍隊士、小沢彦遅の墓がある。
蒼龍隊は富士浅間師職の御師が結成した勤皇隊である。
小沢家は代々御師職にあり、幕末の彦遅は志摩守の国名を持つ神官であり、苗字帯刀が許されていた。
この彦遅、小野派一刀流剣術と宝蔵院流鎗術を極め、小沢家には巻物や木刀、稽古道具などが残る。
(詳細は拙著『富士北麓幕末偉人伝』を参照ください)
彦遅の墓参りをしていると、どこからともなく一匹の猫が現れ、挨拶をして帰って行った。
彦遅が挨拶にきてくれたのだと思った。
(完)