着流し
着流し(きながし)は、男子が和服を着る際に袴を穿かない様。またその着こなしかた。
古くは羽織を略したもののみを特に着流しと称し、袴をつけなくとも羽織を着ていれば礼装にかなうとされていたが、現在では羽織の有無にかかわらず袴を着けない様を指すことが多い。江戸時代には、武家方では袴を着用することが常であったのに対し、町人にはその習慣がなかったため、町方特有の風俗であるとされた。〈以上、ウィキから引用〉
しかし、以上の説明は武術の場合には相応しくない。
それは武家方であっても武術の稽古の際には袴を着けなかった例が散見されるからである。
特に楊心流の例を見ると、稽古において袴の着用の有無は自由であった。
しかし、これは現代の合気道に見られるような階級上の差別とは違う。
袴を穿くか否かは個人の自由であった。
それからもう一つ。
江戸時代中期までは、特に「稽古着」なるものがなかったようであるが、日常の服装と稽古時の服装は分けていたようである。
やはり汗をかくような場合(野良仕事や武術の稽古)には仕様は同じであっても専用のものを用意した(必ず着替えた)ようである。
(完)