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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

甲陽水月流手内剣開創秘話

甲陽水月流手内剣開創秘話

手内剣研究を始めた頃、それを知った旧知の祖父江利久先生 (武田流合気道埼玉綜武館長・糸東流空手道師範) より 「これを差し上げますので使ってみてください」 と、骨董の手裏剣をいただいた。

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最初は、五寸針剣だけで開創しようと錬成していたところにこの手裏剣と出合い、筆者の手裏剣術研究は一気に開眼し、大きく進展した。
同好の士というのは本当にありがたい存在である。
祖父江先生には心から感謝している。

いただいたのは七寸の丸棒手裏剣である。
打ってみると、なかなか刺中しない。
そもそも、このサイズの丸棒手裏剣は 「白井流」 として半転打法されるものであるが、それをよしとしない筆者にはなかなかしっくりこなかった。

間合い三間、直打でしばらく打ち続けていると、なんとなくバランスと打ち方に妙を得た。
それからは一転して、この手裏剣の特性を把握し、刺中率も格段に上がった。

それで、今まで使用してきた五寸剣を 「水月針剣・人剣」 とし、七寸剣を 「水月針剣・天剣」 とし、その中間の六寸剣を 「水月針剣・地剣」 として、世に甲陽水月流手内剣の開創を奉告した。

手内剣の稽古場は、我が家の庭なので、それ以来、好天の日には必ず稽古をしているが、最初の五打は全中することが多い。
しかし、刺中角度が悪い。

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その後は決まって早打ちをするので、極端に刺中率が下がり (これも稽古のうち) 、最後はゆっくり力強く打つので、的中率も上がり、納得のいく稽古ができている。

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いただいた手裏剣は、柄糸も強固に固めて、そのままの状態で打っている。
新しい糸に巻き替えることなど、もったいなくてできない。
鉄心は手打ち鍛えなので肌目に凹凸があり、長さも若干不揃いである。
それがまたいい。
玄人好みの手裏剣だ。







(完)
by japanbujutsu | 2018-11-03 17:18 | 手内剣探究 shunaiken