一般的な襷の掛け方は武道ではタブー
普通見られるような口で端をくわえておいて掛ける方法は「女中掛け」、あるいは単に「女掛け」と言って、武士の間では嫌われた。
下のイラストがその女中掛けである。

今、そのような作法が武道においては誤りであることを知る者も少なく、武道人でも平気で女中掛けをしている。
武家には武家の 「男掛け(侍掛け)」 がある。
武道において身につけるものを口にくわえるなどの無作法は言語道断である。
先日、都内の寄席に行ったら、一人の出演者が踊りを始める際に、襷を男掛けにして、思わず感動した。
わが流儀以外にもしっかりと武家の故実が伝わっていたのである。
(完)