お江戸剣豪墓碑巡り(6)三浦源右衛門
続いて池袋の祥雲寺へ。
ここには無眼流々祖、三浦源右衛門政為の墓がある。
墓石の下には蓮が彫られ、その上の大きな円の中央に法名「三室全浦居士」、右に「無眼流」、左に「視観開闢」
と刻まれている。
小倉藩士の源右衛門は江戸で生まれ、十二歳から三十七歳までの間に、一刀流、山口流、戸田流、心流、吉岡流、眼志流、慈眼流、心陰流、新心流、鞍馬流、東軍流、武蔵流、今枝流、浅山一伝流、楊心流、稲妻流、卜伝流、随変流の十八流を極めた。
その極意を集めて輯合流として教えていたが、「諸流の極意と極意を打ち合わせれば悉く相討ちになってしまう。その限界をなんとか打ち破る工夫をしなくては」と考えていた。
ある夜、鐘の音を聞いて悟りを開き、合体、動体の気術を加えて無眼流と流名を改めた。
宝永六年(1709)、六十五歳で他界した。
この祥雲寺は面白い。
山田浅右衛門の墓碑もある。
もう一度、訪問したいと思う。
(つづく)