柳剛流兵法
先般、元門人の月輪堂師範が自身のブログで柳剛流について(「続・柳剛流」)述べていたので、ここに再録し、私の見解を述べる。まずは引用文。
古武術稽古場を運営するにおいて、避けて通ることが出できない問題が「面倒くさい輩」に絡まれる問題があります。私は既に門外漢なので、柳剛流について語るべき資格はあまりないのですが、今回の問題は、「言葉の取り違え」と「揚げ足とり」というしかない。そもそも水月塾の小佐野先生は、自身が免許皆伝者から習った免許皆伝者だと言ったことは一度もない。今回の件で柳剛流の記事はブログから消されてしまいましたが、ただの一度でも免許皆伝者から免許皆伝を受けたと書いたことはないし、門下生一同、それを言われたことは一度もない。柳剛流は実技の保存や継承を目的として、稽古されていたからだ。それを正式に伝承するさいに、便宜上作られた免許皆伝の伝書であることは明白である。何故なら、小佐野先生は自身が正式な免許皆伝者から習った免許皆伝者だと言ったことはない。というよりも免許皆伝者ではない人から習ったことは公表しておられた。あくまでも水月塾が習った実技のみの伝承を守っていた。免許皆伝の伝書は水月塾内で有効な便宜上の免状でしかない。勿論、これらはキチンと柳剛流の実技を学んだ人に学んだものであり、実技の内容に関して言えば、問題は無かった。あくまでも実技が失われない為の保存活動であった。(武術継承は現在では、伝統芸能の保存活動が一番の目的であることは、他流においても同じはずである。)正直に言うと私は今でも角田伝の正当伝承の意味の解釈違いには、全く納得していない。何故なら、最初から、免許皆伝者から習ったものでもない事を公言しているからだ。正当伝承は実技における伝承であり、それが免許皆伝者の血統系譜の正当化という意味合いでとらえたことは私は、一度もない。あくまでも系譜を伝える便宜上の免許皆伝の免許だと認識していた。繰り返し言うが、その理由は、小佐野先生ご自身が、その由来について門人及び門外漢にブログ上でも正しく説明した上での発言だったからだ。この意味の取り違えに関して言えば、全く私の理解の範疇を超えるものであり、何故、このような事が起きたのか、私には説明のしようがない。だだ、誤解が起きたのは紛れもない事実。私に出来ることは、根拠捏造ではないと言うこと。証拠として小佐野先生に指導した人間が実在するからだ。架空の人物を系譜に乗せて「習ったことにした」とは、全く異なる内容であることは、理性がある人間ならば、わかるはずだ。
しかし、ここに大変な問題がある。それは、最初に述べたように「面倒くさい輩」の存在である。いつも言うことだが、失われた技術は取り戻せないし、完全復元などありえないからだ。その実技伝承を失わせるための努力に心血を注ぐロクでなしが今でも、S氏に嫌がらせをしている話を聞いた。その者がもし、武術家ならば、正真正銘のクズである。嫌がらせを繰り返し、貴重な古流の実技継承を途絶えさせた者を武術家としてクズと言わず何というのか?その者が命をかけても失われた技術は、戻らない。その価値が無い者には、一生、わからないことだし、それにつるむ連中も間違いなくクズである。
これまでも当会は江戸時代、伝承者が死んだ場合どのように対処したか、伝えてきた。そこまでして流儀の伝承は守らなければならないし、守る責務が武術家には、あるはずだ。実技を途絶えさせる努力を繰り返すクズには、そんな事もわからないらしい。だから、己の罪の深さもわからない。
ここにもう一度、ハッキリと宣言しておくが、私は、柳剛流の実技継承、及び、実技復元を応援している立場である。実技を途絶えさせる異常者共の異論反論は一切、認めない。
以上が引用文。私が同じ様なことを書くと、月輪堂主のいうクズの相手をしてしまうことになりかねないので、私は何の実績も持たないクズの相手はしない。
事実だけを以下に列挙してこの稿は閉じる。
一、私が昭和の末年、角田を訪問して地元の剣道師範とともに柳剛流の実技(形)を研修したのは全部で7回、高校の武道場と個人の剣道場で行われた。巻物などの伝授は一切なされていない。
二、集まった師範は向井精磨氏の門人3名と村上氏の門人1名。佐藤健七氏が来たのは2回のみ。
三、柳剛流兵法はこの研修で学んだのみであり、一習得者として誰にも教えなかったが、関西支部長の要望により、二人で稽古をなし、形の保存を期した。
四、S氏の入門により、改めて丸森を訪ね、いずれ同地に柳剛流を復活させるため、流儀内において巻物による伝授を復活させるべく、経験者の佐藤氏(免許皆伝ではない)合意のもと、免許を復活させた。形は一つも失われていないのだから、地元で復活させる際にはその経緯を伝えればいいだろうとの合意による。私個人の捏造ではない。このときは丸森町の教育委員会も同席している。
五、丸森には旧師範家に巻物が保存されており、これを復活させることにより、流儀内において正しく伝承していこうということで同意した。よって私は佐藤氏からは何も学んでいない。このことは月輪堂主の言うとおり、門人にはすべて伝えてある。佐藤氏が免許皆伝であるなどとは一度も門人に話したことはない。合意に際して佐藤氏には実技を披露し、ご子息にも形を教えた。写真後方で撮影しているのが佐藤氏。
六、柳剛流兵法の形は間違いなく、向井氏一門及び佐藤健七氏より実技を学んでおり、復元したものではない。
七、伝書は佐藤氏合意の元に作成されたものであるが、佐藤氏がクズたちにその経緯を話さなかったために、要らぬ妄想が広がり、流儀は汚された。
八、よって今後は伝書を廃止し、習得証書のみを与えることにする。
九、クズは何を言おうが相手にしない。
(完)