小野派一刀流奉納額
初秋の一日、栃木県へ武術調査に出かけた。
佐野市で同行の横浜支部長の吉元氏が〝味噌まんじゅう〟を買いたいというので、昭和四年創業の老舗「味噌まんじゅう新井屋」に入る。
買いものを済ませて外に出ると、道路の突き当たりに神社が見えた。
吉元氏が行きたいというので、参拝することにした。
星宮神社。
お参りを済ませ、社殿を見回すも何もない。
帰り際に、念のため社殿の中を格子戸越しに覗くと、何と剣術の奉納額を発見!
早速、宮司を呼びに行き、中に入らせていただく。
流儀は小野派一刀流、願主は高野佐三郎とその長男高野良夫泰正。
昭和24年10月14日の献額である。
額には「渡米記念木刀壹組」と書かれている。
思わぬ出合いに胸が踊った。
詳しい報告と考察は日本武芸新聞『水月』で為す。
(完)