彼岸に剣聖の墓参り
彼岸の好日、昭和の剣聖中山博道とその師根岸信五郎の墓参りをした。
私はお二人には直接関係する者ではないが、同じ神道無念流を相伝する者として先師の墓参りをしたわけである。
現在の剣道のほぼすべては中山博道の系譜に連なるものであり、また居合道の大半を占める英信流や夢想神伝流も中山博道の系譜に連なる者がほとんどである。
つまり、現在、何万といる剣道、居合道修行者たちにとってはその頂点に位置する剣聖であるはず・・・
なぜ、線香も花もないのだろう・・・
日本の武道界はこんなことでよいのだろうか・・・
自分が大会で勝つことしか頭にないのだろうか・・・
静かに墓前で手を合わせて二つの墓に別れを告げた。
(完)