天神真楊流柔術家元磯家の墓
台東区松が谷の凉源寺に磯家の墓地を訪ねた。
諸書に初代から磯家代々の墓があると出ているので、確認も兼ねてのこと。
ところがここには磯家の墓地なるものはなく、二代目磯又一郎正光と四代目磯又右衛門正信の個人墓二基しかない。
初代、三代、五代の墓石は見当たらない。
又一郎正光の墓石は角柱の小さなもので墓地内にあるが、又右衛門正信の立派な自然石の墓石は墓地壁の外にある。
しかし、磯家は昭和の戦前に五代目で絶家したため、家系及び家元が絶えた。
感心したのはその二基の墓守を現在の師範、柴田氏(血縁関係なし)がしっかりやっていることである。
立派な行為である。
これにより二基は無縁仏にならずに済んでいる。
現在の古武道師範は歴史にはまったく興味がなく、歴代師範の墓参りをする者など皆無に近い。
四代目又右衛門正信の墓
(完)