起倒流拳法碑と陳元贇
先日、猛暑の炎天下、東京芝の愛宕神社を約30年振りに訪れた。
もちろん目的は起倒流拳法碑の写真を撮ること。
エレベーターで山上に上がり、碑を探す。
見当たらない。
境内の一画は工事中でビニールシートで囲まれている。
もしや・・・
シートの切れ目から中を覗く。
あった。
元々あった場所から移動され、工事現場の隅に立っていた。
中に入って碑の写真を撮りたいと宮司に申し出ると、ダメだという。
工事は中断していたのでまったく危険ではない。
融通の利かない宮司には用はないので、シートの隙間から撮ることに。
意外によく撮れた。
碑文に「拳法之有伝也自投下明人陳元贇而始而起倒之号出於福野氏而成于寺田氏・・・」
とある。
ところで先般、私は『日本柔術流派事典』を自費出版したのであるが、陳元贇についてはほとんど触れなかった。
いずれは『図説日本柔術史』を公刊したいと思っているが、そこでは陳元贇についてもページを割き、詳述したいと思っている。
陳元贇を始祖と仰ぐ日本柔術本伝三浦流の伝書。
(完)