弓術伝書のこと
日本武芸の中で人気がない種目の代表と言えば、馬術と泳法、それに砲術。
対人武術でない上に、稽古場所がなく、また現代社会においては実用性もほとんどない。
一方で、弓術はどうだろう。
これも対人武術ではないが、「的を狙う」という遊技的な要素を持つために弓道として競技化に成功し、多くの修行人口を持つようになった。
体力を必要としないために、高齢者も若者と同等に競技に参加することができる。
しかし、この弓術。
修行者はいても、理論や歴史、文化などを研究する者が非常に乏しい。
ましてや伝書研究をする者は、ほぼ皆無の状態である。
私自身、弓術を修行する条件が整わないために、これまで手をつけて来なかったが、先人が遺した伝書を見ると、素通りできない部分もある。
余暇ができたら弓術の故実もじっくり調べてみようと思う。
(完)