伊勢神殿流水引伝
これは武術の伝書ではない。
伊勢神宮に伝えられ、武家や公家で用いる「水引」の結び文化を図解した伝書である。
武術を嗜み、研究しようとするものは、こうした武家や公家に伝わる有職故実も学ぶべきであると思う。
技にしか興味がなく、技を学べばすべてを学んだかのように有頂天になっている輩がいるが、それでは日本の武家文化の粋である武術のすべてを学んだとはとても言いがたい。
江戸期の原典に当たり、しっかりと日本の伝統文化を学んでほしい。
伊勢神殿流水引伝は「いろは四十八ヶ條」からなり、伝書には色彩を用いて綺麗に水引の結びの方法が示されている。
もちろん、水引以外にも様々な結びに応用できることは言うまでもない。
詳細は、日本武芸新聞『水月』で述べる。
(完)