謎の巨大奉納額
先週、武術史蹟の探訪に出かけた。
数ある奉納額のほとんどは経年劣化、風化によって文字がまったく消滅しており、おまけに掛けられていた木刀も悉く失われていた。
その原因はいくつかある。
1.墨が低質
2.文字が薄くなってきた時点で上書きしなかった
3.板が薄く、劣化しやすい
4.奉納関係者の死去
5.流儀の断絶
6.教育委員会と神主の職務怠慢
7.地元の関心が希薄
この軒下を占領している巨大な奉納額が何流で、いつ、だれよって掲げられたかは、これから我が大量の史料を渉猟して解明していくしかない。
それもまた、研究の楽しみの一つである。
(完)