武術史研究の一片
先般実施された松代藩文武学校武道会の演武会に合わせて挙行された無双直伝流師範の墓碑整備並びに墓碑説明板設置の式典の際、少しだけ墓地を歩いてみた。
無双直伝流師範の墓碑があるということは、その弟子の墓も少しはあるはずである。
そう思いながら、墓石を見て歩く。
するとすぐにそれらしき墓石が目に付いた。
こういうときには俗名ではわからないから、戒名を見て見当を付ける。
目に付いたのは「双山直流居士」。
無双直伝流師範の一人、滝沢武太夫の戒名が「直伝本流居士」だから、これは時代的に見て滝沢の高弟であるに違いないと判断。
墓石の裏に廻ると俗名は丸山健治喜治とある。
手元に史料はなかったから、撮影だけして、帰宅後に調べてみた。
すると滝沢の門人帳の中に「健治」の名を発見。
昇格審査に際しては後輩の受をとったり、行司を務めたりしている。
こんなふうにして武術史研究は進んでいく。
今までだれも知らなかったほんの小さな歴史でも新発見というのは、調査の醍醐味である。
皆様、技の稽古は大事ですが、たまには武術史探訪の小旅行でもしてください。
歴史は加速して消えて行きます。
(完)