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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

カテゴリ:秘伝書の部屋 Secret densho( 161 )

神道無念流免許

「神道無念流免許」 の伝書には流儀の嚆矢が述べられているが、その元祖は〝老翁〟である。

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神道無念流は一円流から出ているので、親流儀がわかっているのであるが、流祖はそれをさらに神格化するために信州飯綱大明神に参籠して開眼するのである。

水月塾門下一同でいつか飯綱大明神に参詣し、その境内で流儀の立居合を奉納したいものである。






(完)
by japanbujutsu | 2019-07-15 07:07 | 秘伝書の部屋 Secret densho
種子島流砲術

種子島流砲術の伝書 「五相之堅次第」 を入手した。

この伝書には五相が図解されている。

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五相は五行に通じ、武芸ではこれが五姿・五態を象るのである。

有職故実探求のために購入した。

これからの研究がまた楽しみである。






(完)
by japanbujutsu | 2019-07-13 07:00 | 秘伝書の部屋 Secret densho
伝書授与式

わが水月塾では、伝書の授与は古式に則って香取・鹿島両神前において厳粛に執り行っている。

今回の特別講習会では二人の会員にそれぞれの位階相応の伝書を授与した。

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伝書の授与は血肉を分けるに等しい儀式であり、先哲伝来の秘技伝授を己の身体を通じて先代から己、己から次代へと脈々と伝えていくのである。

師弟の絆は親子の絆よりも濃い、とはよく言われたことである。







(完)
by japanbujutsu | 2019-07-11 07:47 | 秘伝書の部屋 Secret densho
神道無念流免許

幕末慶応年間に伝授された 「神道無念流免許」 である。

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この伝書の価値は巻末の系図にある。

なんとそれは歴代相伝者を連ねた一系の系譜ではなく、各相伝師範から傑出した複数の免許皆伝者が列記されているのである。

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すでにこのような系譜が作成できるほど、流儀内の情報が修行者たちに公開されていたことを示す証左である。

やはり、この伝書に見るように、門下何千と言いながら、実際に免許を得て稽古場を開設する者は数名に過ぎなかったことがわかる。

先に紹介した不二心流の祖、中村一心 (不二剣翁) の名もしっかりと認められる。







(完)
by japanbujutsu | 2019-07-03 07:03 | 秘伝書の部屋 Secret densho
甲陽水月流柔術初目録

7月に2週間にわたってカナダ支部から我が本部に二人の会員が訪れ、稽古を積む。

支部長は2月にも来ているから、今年二度目の来日だ。

今回は彼に 『甲陽水月流柔術初目録』 を授与することになっている。

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武術がどれだけめざましく上達するか、それは紛れもなく、武術に対する興味・関心・意欲・態度にある。

武術界には習いはするが、まったく意欲の感じられない不思議な人間が多い中、彼はそんな低劣な修行者たちとは一線を画している。

このまま突っ走って欲しい。







(完)
by japanbujutsu | 2019-06-25 07:53 | 秘伝書の部屋 Secret densho
甲陽水月流短棒逆捕目録

今回、夏のハンガリー支部国講習会で、二人の支部長に 「甲陽水月流短棒逆捕目録」 を授与する。

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海外の武道修行者は古流を学んでいても、伝授巻を授けられない場合が多い。

それでは正しい相伝を受けた証にはならない。

たとえ伝授巻の内容が読めなくても、流儀を伝授するならば、正式な方法で伝えたいものである。

内容は伝授する際に英語で説明してやればよい。
(本来ならば筆者が常々力説しているように、古流を学ぶ外国人は日本語や日本の文化を学ぶべきである。日本語を理解せずして日本武術は理解できない)

そこまで熱心な後継者が海外にもできることを願っている。







(完)
by japanbujutsu | 2019-06-21 07:57 | 秘伝書の部屋 Secret densho
不二心流柔術

筆者は昔、二十代の頃、千葉県にかつて伝承していた不二心流に強く感心を持ち、通い稽古も考えたのであるが、当時既に流儀の免許皆伝者はなく、わずかに剣道の師範が剣術の一部と居合の一部を伝えていたに過ぎなかった。

剣術や居合の場合、断片的なものを学んでも意義がないから、習得を断念せざるを得なかった。

しかし、今回、不二心流柔術奥義の殺活伝書を入手し、再び元祖中村一心斎への興味が湧いてきた。

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彼の精筆な伝書に我が心が動いたのである。

もうすでに居合の一部を除いて伝承は絶えているから、技術伝は断念するとして、元祖一心斎の事跡だけでも調査をしてみたくなった次第である。

伝書の詳細な講釈は日本武芸新聞 『水月』 で為す。





(完)
by japanbujutsu | 2019-05-29 07:08 | 秘伝書の部屋 Secret densho
諸賞流和数稽古

この古文書を所有していた業者は古典籍を専門に扱う店なのであるが、それでも大きな誤読があり、思わず苦笑してしまった。

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まず題を 「諸関流和数稽古」 と読み、

まあ、ここまでは 「賞」 を 「関」 と誤読しただけだから良しとして、

これを関流の和算関係の文書と判断してしまったのである。

これは痛恨のミスである。

ここまで誤解してしまうと、文中に 「小具足」 なる文字が出てきても、先入観に支配されて、これが武術関係の文書であることなど、微塵も思わなかったのであろう。

文書には足当ての達人、松橋左太夫も出てきて、中々に興味の深い文書である。

古流を研鑽していると、このような文書に出合うことができ、先賢と会話をすることができるのである。

現代の競技武道では絶対に体験できない古流ならではの醍醐味である。

しかし、古流界の現状を見るに、古流を研鑽している人たちでさえ、こうした醍醐味を体験できない人があまりにも多い。

武術文化の大きな部分が未だ世に埋もれていることに気付く者もいない。

詳細は日本武芸新聞 『水月』 で解説する。






(完)
by japanbujutsu | 2019-05-27 07:49 | 秘伝書の部屋 Secret densho
伝鬼坊が一伝斎の師?

某書店で恐ろしき伝書が売られている。

高価なので手も足も出ないが、内容が奇異極まりない。

何と、浅山一伝斎が天流開祖斎藤伝鬼坊の弟子になっている。

この伝書は天流剣術の目録に相違ないから一伝斎が出てくるわけがない。

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さらに一伝斎は〝浅山一伝入道〟と僧籍になっている。

これは居合の一伝一存のことなのだろうか。

あるいはこのような時代からすでに系図の偽造が行われていたのだろうか。

長い間、武術の研究をしていると、ときどきビックリポンな伝書に出合うことがある。






(完)
by japanbujutsu | 2019-03-20 07:09 | 秘伝書の部屋 Secret densho
現代巻物の誤字脱字

競売に出されている巻物を見ると、あまりにも酷いものが多い。

特に昭和~平成に書かれた現代人の筆記によるものに目立つ。

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これは伝書の書式に関する教養の無さからか、あるいは武術を知らない書家に代筆を依頼したか、いずれにしても誤字・脱字が多すぎる。

今、競売に出品されている平成に書かれた伝書など、誤字だらけである。

少なくとも師範が門人に伝書を差し出すのであれば、よく内容を吟味し、深く理解した上で間違いのないように書写すべきであろう。

中には授与された者も不勉強ゆえに、その間違いに気づかずにいる場合もあるから悲惨である。

競売などに出されてその誤った文面が世間に公開されることほど不名誉なことはない。

授与者や被授者が健在であれば、なおさらのことである。

崩し文字を誤読して筆記し、それを安易に門人に差し出すと、無教養を露呈する結果になるので、くれぐれも注意が必要である。

だからこそ師範にある者は、さまざまに有職故実を学ばなければいけない。






(完)
by japanbujutsu | 2019-03-04 07:00 | 秘伝書の部屋 Secret densho