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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

カテゴリ:手内剣探究 shunaiken( 65 )

重量級手内剣を打つ

これは甲陽水月流水月針剣には含まれていないもの。

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大型の手内剣で、江戸期の骨董手内剣であるため、形状はすべて異なっている。
それがまたいい。

間合い三間。
やはり、最初の数打は手内剣のバランスを掴むために刺中率は低い。

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数打後はほぼ五割、そして終了時には七~八割というところ。
ヘビーなので深く食い込むのがいい。

これらの手内剣は製作にも手間がかかるので、甲陽水月流には不採用である。
自らの研究のためにいろいろと試打している。







(完)
by japanbujutsu | 2019-03-16 07:33 | 手内剣探究 shunaiken
地剣を打つ

このところ日が長くなってきたので、天気がよければ仕事から帰宅して約30分、手内剣を打つのが日課である。

本日は久しぶりに地剣を打つ。

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これは三種の甲陽水月流水月針剣のうちの中間寸法の手内剣で六寸の長さ。
ほぼ藤田西湖氏が創作した心月流と同じ寸法・形状である。

これは滑走式打法によるが、的との間は二間としている。
一間半であれば刺中率は格段に上がるが、二間では五割と振るわない。
刺中させるためにはしっかり最後まで滑走させる必要がある。

そろそろ、わが手内剣研究も一段落ついたので、体系化しようと考えている。






(完)
by japanbujutsu | 2019-03-06 18:18 | 手内剣探究 shunaiken
根岸流を打つ

ときどき自宅での稽古では根岸流の手裏剣を打っている。

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他流なので採用はしないが、筆者はこの手裏剣を気に入っている。

間合い三間 (武術においてそれ以上は必要なし) の順体 (右足前右手打ちの一重身) 打ち。

この手裏剣の打法はわが甲陽水月流水月針剣の内、人剣 (五寸針剣) の滑走打法と同じなので、十打で八九中する。

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先重心で重さもあるため、畳に一寸以上食い込む。

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これも全力で打つので、三間の間合いでは、敵はほぼ避けることができない。

根岸流は歴史に不可解な部分が多いのが悔やまれる。






(完)
by japanbujutsu | 2019-02-24 07:20 | 手内剣探究 shunaiken
人剣(五寸針剣)を打つ

手内剣の稽古はほとんど自宅での自習となる。

冬は日が短く、仕事が終わってからではほんの短時間しか打てない。

そのため、土日の日中に集中して打つようにしている。

このところ天剣(七寸針剣)に重きを置いているため、先日久しぶりに人剣を打ってみた。

わが甲陽水月流手内剣において主位にある人剣は、折に触れ、精度が落ちないよう、稽古で確認しなければならない。

一回に連続二十打。
間合いは太刀の届かない一間半。
最初は肩慣らしのためにフリーに軽く打ち、

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次の二十打は八寸的に打つ。

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間合いが狭く、しかも手内剣は軽くて細くて速い。

だから敵は視覚的にこれを捉えることができず、まず避けることができない。

顔面に刺されば骨をも砕く速度で打ち放つ。

爽快である。






(完)
by japanbujutsu | 2019-02-18 07:00 | 手内剣探究 shunaiken
天剣(七寸針剣)を打つ

ようやく日が少しだけ長くなってきたとは言え、帰宅後に手内剣が打てる時間は短い。

そのため最近は五打五中 (間合い三間) を三回成功させたらお終いということにしている。

最初の五打五中は開始して2分後ほどで刺中。

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しかし、角度が悪い。

その後、寒さのためにテンポがどうしても早くなってしまい、五連続的中しない。

二度目の五打五中は一回目からおよそ10分後。

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刺中しないのは、すべて手離れの失敗である。
(それともう一つは打つ姿勢を少し研究しているため)
これを克服しなければ、それこそ百打百中は到底不可能である。

三度目はその約5分後。

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八寸的にうまくまとまった。

今年は夏になったら山に籠もって百打百中するまで下山しないというバカなことを考えている。





(完)
by japanbujutsu | 2019-02-04 07:14 | 手内剣探究 shunaiken
手裏剣の稽古

失われてしまった武術の本質を知ることができるのは文献のみである。

左足前で打つ不自然極まりない現在の手裏剣術。

それは古流を名乗っていても、実際は昭和の時代に創作されたものに違いないだろう。

あるいは現代の世に、好事家によって案出された娯楽としての手裏剣術である。

五間以上も離れた位置から放物線を描いて投げる手裏剣が武術であるはずはない。

それらはすべてアメリカ発祥の野球のピッチングと同じ左足前右手投げ(右利きの場合)の西洋式フォームである。

そうした日本の伝統武術ではあり得ない体用をもってあたかも古くから伝えられてきたような歴史をでっち上げるのは常識を知らぬ者たちの愚行である。

さて、今回も 『写真学筆』 の挿絵を見てみたい。

この手裏剣を打っている絵は以前にも取り上げたが、再考しておこう。

もちろん、打ち込む姿勢は右足前の順体である。

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打ったとき一重身になるので、身体に捻れが生じず、力の方向が一線上に集約され、的中率と威力が倍増する。

左手に持つ手裏剣は、剣先を出した把持法であり、これも現代手裏剣術とは異なる。

こうした絵の存在は手裏剣の的の形状まで知ることができる故実の一級資料である。






(つづく)
by japanbujutsu | 2019-01-27 07:27 | 手内剣探究 shunaiken
白井亨

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白井亨については次のように解説されている。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
白井亨(1783―1843)
江戸後期の剣術家。天真白井流の祖。江戸の人。本姓大野氏、名は義謙、鳩洲・錬丹舎と号す。8歳のとき剣術に志して機迅流依田秀俊の門に入り、15歳のとき改めて一刀流中西忠太子啓の門に入り、めきめきと腕前をあげた。1805年(文化2)中西の道場を出て武者修行を試み、11年江戸へ戻り中西道場の先輩寺田五右衛門宗有に改めて師礼をとった。1815年寺田より天真伝一刀流の印可を受けて、下谷御徒町に道場を開き、19年(文政2)36歳、『明道論』『神妙録』『天真録』の3巻の伝書をまとめ、一刀流別伝天真伝兵法と称した。晩年は著作に打ち込み、41年(天保12)大野家を再興し、43年天真白井流と改めた。[渡邉一郎]

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
白井 亨(天明3年~天保14年11月14日)は、江戸時代後期の剣客。天真一刀流二代目、天真伝兵法(天真白井流)の開祖。一説に白井流手裏剣術の開祖とも。諱は義謙。号を鳩洲。身長168㎝。中西派一刀流弟子時代は、寺田宗有、高柳又四郎と並んで「中西道場の三羽烏」と謳われた。

渡邉一郎氏による 『 ジャポニカ 』 の解説には白井が手裏剣術の祖であることは一言も述べられていない。
ところが、ウィキには 「一説に白井流手裏剣術の開祖とも」 と確定は避けているものの、根拠のない妄説を引用している。

以前にも書いたが、白井は手裏剣など、相伝も創始もした記録は皆無である。
『会津教育考』 に記述されている文章の読み違いで、勝手に白井流なる架空の流派が戦後、登場した。

歴史を捏造している流派の皆さん、早く真実を見る目を持ってください。
この世に汚名を残すだけです。
弟子には真実を語ってください。
「先生の師匠はだれですか?」 と門人に尋ねられたら、また嘘を語るのでしょうか。
いい加減に目覚めてください。






(完)
by japanbujutsu | 2018-12-07 23:10 | 手内剣探究 shunaiken
開悟

何事もまずは黙って三年稽古。

慣れてきて初めて気づくこともある。
そこで少しはもの申す。

いつもの天剣(七寸針剣)による間合い三間からの直打法。
最初の五打は角度と的中度が悪い。

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早打ち三巡目に速度、角度、的中度の三拍子がこの日(11/3)初めて揃う。

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空も気持ちも快晴。







(完)
by japanbujutsu | 2018-11-13 17:57 | 手内剣探究 shunaiken
甲陽水月流手内剣開創秘話

手内剣研究を始めた頃、それを知った旧知の祖父江利久先生 (武田流合気道埼玉綜武館長・糸東流空手道師範) より 「これを差し上げますので使ってみてください」 と、骨董の手裏剣をいただいた。

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最初は、五寸針剣だけで開創しようと錬成していたところにこの手裏剣と出合い、筆者の手裏剣術研究は一気に開眼し、大きく進展した。
同好の士というのは本当にありがたい存在である。
祖父江先生には心から感謝している。

いただいたのは七寸の丸棒手裏剣である。
打ってみると、なかなか刺中しない。
そもそも、このサイズの丸棒手裏剣は 「白井流」 として半転打法されるものであるが、それをよしとしない筆者にはなかなかしっくりこなかった。

間合い三間、直打でしばらく打ち続けていると、なんとなくバランスと打ち方に妙を得た。
それからは一転して、この手裏剣の特性を把握し、刺中率も格段に上がった。

それで、今まで使用してきた五寸剣を 「水月針剣・人剣」 とし、七寸剣を 「水月針剣・天剣」 とし、その中間の六寸剣を 「水月針剣・地剣」 として、世に甲陽水月流手内剣の開創を奉告した。

手内剣の稽古場は、我が家の庭なので、それ以来、好天の日には必ず稽古をしているが、最初の五打は全中することが多い。
しかし、刺中角度が悪い。

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その後は決まって早打ちをするので、極端に刺中率が下がり (これも稽古のうち) 、最後はゆっくり力強く打つので、的中率も上がり、納得のいく稽古ができている。

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いただいた手裏剣は、柄糸も強固に固めて、そのままの状態で打っている。
新しい糸に巻き替えることなど、もったいなくてできない。
鉄心は手打ち鍛えなので肌目に凹凸があり、長さも若干不揃いである。
それがまたいい。
玄人好みの手裏剣だ。







(完)
by japanbujutsu | 2018-11-03 17:18 | 手内剣探究 shunaiken
長剣を打つ

甲陽水月流手内剣を開創して早一年と九ヶ月。
手内剣の稽古を始めてからは約二年半になる。
その間、悪天を除けばほぼ毎日的に向かい、納得するまで打ち続けている。

現在、打っているのは専ら長剣である。

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中央の三本は甲陽水月流水月針剣のうちの天剣で長さは七寸、その他は江戸期の古手内剣で七~八寸ある。

間合いは最大で三間、右足前右手打ちの順体直打法である。

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運体は神道無念流立居合に準ずる。

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畳を貫通する速さと強さで打つ。

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(完)
by japanbujutsu | 2018-10-08 17:54 | 手内剣探究 shunaiken