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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

片手胸取(二)


『続膝栗毛九編 下』に前回紹介した七編とは別の片手胸取が描かれている。

こちらは体勢を崩されているが、反撃の準備ができている。


片手胸取(二)_b0287744_21425289.jpg


すなわち、この場面から両手絞り(敵の手首を雑巾絞りにして逆を掛ける)を掛け、そのまま「閻魔(腕脇固め)」に入る。

この技は水月塾制定柔術の初伝逆捕にある。

果たして彼はこの後、閻魔を掛けることができたのだろうか。

さらに続きの挿絵があるとおもしろいのだが・・・




(完)

# by japanbujutsu | 2026-01-26 06:36 | 技法研究の部屋 Skill
片手胸取


柔術の想定として流派を問わず、必ず見られる攻撃法に片手胸取がある。

仙台藩の柳生心眼流兵術や浅山一伝流柔術では最初手に見られる普遍的な攻撃方法である。

これも日本独特の想定と思われるが、西洋にも喧嘩で胸を掴む方法があったのだろうか。

古流ではその胸を取るにも一定の所作があり、それが武術が「武士教育」として存在しえた一つの理由でもある。

日本武術を理解するには、江戸時代の生活様式を理解しなければならない。

そのために江戸時代に刊行された様々な文献を渉猟している。

今回、紹介するのは十返舎一九の『続膝栗毛 七編 下』。

この中の挿絵に片手胸取が描かれている。

道中で喧嘩になったのであろう。

さて、どのような手で返すのだろうか。

その続きを見てみたい気がする。

右手に杖を持っているので、九鬼神流半棒術でやっつけられる。


片手胸取_b0287744_17055122.jpg


そんな光景を連想すると物語りも楽しく読める。



(完)


# by japanbujutsu | 2026-01-24 06:54 | 技法研究の部屋 Skill
先意流万力鎖

正木太郎太夫利充は先意流薙刀や一刀流を学んで、万力鎖術を独自に編み出したと伝えている。

しかし、大垣には正木流とは別に先意流万力鎖術が明治の末年まで教授されており、正木太郎太夫の万力鎖創始説に疑問が出てきた。


先意流万力鎖_b0287744_21590532.jpg


この先意流は正木流(名和系)とは別系統で、元々先意流にも万力鎖があったことを示唆している。


先意流万力鎖_b0287744_21590992.jpg


研究はこれからであるが、大垣に赴いて現地史料に当たらなければ真実は解明されないだろう。

後考に待つ。



(完)


# by japanbujutsu | 2026-01-22 06:47 | 武術論考の部屋 Study
口伝


先般の稽古で塾生より「口伝」について質問があった。

伝書を見ると口伝と記されているものと、記されていないものがあるが、その違いは如何に、と。

中々に即答できる内容ではない。

説明には具体的な例示が必要だからである。

結論から言えば、武術の伝授はすべてにおいて口伝である。

本をみて、すべてを理解するのは到底不可能なのである。

武術は人から人へ伝えられるもの。

だから、それは常に生きている。

書いて伝えられるものではない。

伝書で口伝と書かれているものは、実地指導以外に習得・理解はできないということを表している。

だから、稽古においては特に注意して心得よ、ということである。

下の伝書を見ると、一刀流でもこの四項目は特に口伝が大事であることを説いている。


口伝_b0287744_20342047.jpg


口伝は秘伝でもある。




(完)

# by japanbujutsu | 2026-01-20 07:22 | 武術論考の部屋 Study
遅ればせながら今年の初稽古


諸事情により、本日ようやく今年の初稽古ができました。

前半は金鷹拳、後半は二天一流と天道流の二刀を稽古しました。


遅ればせながら今年の初稽古_b0287744_19002418.jpg
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同じ二刀でも趣が違うのは興味深いこと。

これから稽古に邁進していきます。




(完)

# by japanbujutsu | 2026-01-18 19:01 | 武術論考の部屋 Study