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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

宮本武蔵研究発動

いよいよ長年手を付けなかった宮本武蔵の研究を始めることにした。
完結するまでどれだけの年数を要するのかわからないが、とにかく発動した。
先人の研究を見ると、どれもほとんどドングリの背比べであり、論も似たり寄ったり。
しかし、これら先人の研究に一通り目を通さないと、同じ迷路に入りかねないので、まずはだれが、どこまで、どのような研究を為したかを知る必要がある。

宮本武蔵研究発動_b0287744_15231033.jpg

それを知った上で、新たな展開をなしていかなければ、研究などやらない方がよい。
世に武藏研究者は山のようにおり、五輪書の愛読者は世界中にいる。

研究経過はその都度、『水月』 紙上で発表していく。




(完)
# by japanbujutsu | 2016-07-09 17:12 | 兵法二天一流 Nitenichi ryū
天神真楊流柔術 伊瀬衣子

昭和の中頃まで、大阪には複数の天神真楊流柔術の稽古場があった。
伊瀬衣子の稽古場はその一つ。
天神真楊流は父親の伊瀬勘治に師事した。
典型的な女武芸者であり、柔術の他に直心影流薙刀や棒術にも優れていた。
今となってはこの系統が存在していたこと自体、まったく忘れ去られてしまっている。
この親子は共著で天神真楊流の本を出版している。

写真を見れば、形の熟練度が一目瞭然である。

天神真楊流柔術 伊瀬衣子_b0287744_21561316.jpg

後継者が育たなかったのはなんとも惜しいことである。





(完)
# by japanbujutsu | 2016-07-07 17:35 | 武術論考の部屋 Study
柳流柔術

柳流柔術は江戸時代より代々岩永家に家伝されてきた流儀である。
肥前の流儀であるが、近代になって香川県に移り、現在は心月無想柳流として兵庫県で活動している。
相伝は時に岩永家を離れるが、現在は再び岩永源三郎正義氏が相伝しており、奇跡的に家伝の武術として存続している。

写真は九代目の岩永源一(左)によるもので、はっきり確認できないが白刃捕の形だろうか。

柳流柔術_b0287744_21332632.jpg

当時は単に柳流と称していた。




(つづく)
# by japanbujutsu | 2016-07-05 17:25 | 武術論考の部屋 Study
普聞楊心流柔術 皆木三郎

全日本古武道連盟のつづき。

今回は普聞楊心流柔術の皆木三郎を紹介する。
筆者も彼の演武をかつて日本武道館で見たことがあったが、身のこなしが非常に優れていた。
特に半棒の技に定評があった。
楽しみの演武の一つだった。
関西における本體楊心流・高木流系は、流派内の対立が絶えず、また分派が激しいため、彼も敢えて独立した流派を立てたのだろうか。

写真は珍しい居合を稽古している場面。

普聞楊心流柔術 皆木三郎_b0287744_2117480.jpg





(つづく)
# by japanbujutsu | 2016-07-03 17:06 | 武術論考の部屋 Study
竹之内判官流武術

竹之内判官流は西沢久三郎柳春斎を初代とし、昭和の時代に中島正義柳正斎が五代目を継承した。
中島は他に、鷲尾流武術(柔術、半棒術、剣術、棒術)の二代目継承者でもある。
竹之内判官流は総合武術で、兵法学、居合、長棒、半棒、鉄扇、十手、鎖鎌、柔術、手裏剣、剣、小太刀、槍、穏形、薙刀、騎射、畳返し、小具足の諸術を含む。

竹之内判官流武術_b0287744_22451634.jpg

昭和40年代当時の伝承者は知っていたが、近年、その消息を聞かない。
健全に伝承されているのだろうか。
この時勢ではもうこの膨大な内容を皆伝するのは無理だろう。





(つづく)
# by japanbujutsu | 2016-07-01 17:34 | 武術論考の部屋 Study

by japanbujutsu