
中澤流護身術は中澤流神伝護身術とも神伝流護身術ともいう。流祖は神道大教正の中澤蘇伯。明治元年、山梨県中巨摩郡睦沢村字亀沢の生まれ。明治末年に山梨に伝えられていた渋川流柔術と武田流柔術を修行し、甲州兵法を基盤として中澤流を開いた。
講習会方式の速成教授法を武術界で初めて採用し、女学校でも広く教授された。
開祖 中澤蘇伯

昭和初年、東京下谷区新坂本町5番地に愛国(大日本)神武会・東京武徳学会を開き、会長となる。その間、四千人以上の門人を育成したが、昭和6年に死去した。
その後、一時中断したが、昭和三十年代に蘇伯の弟輝一が二代目を継承し、孫の好夫が三代目を継承して復活を試みたが、流布しなかった。
平成初年、小佐野会長が中澤好夫師範に入門し、平成23年に全技を習得、免許皆伝を許された。
なお、中澤師範は現在、指南をしておらず、門人もとっていないため、中澤流に関する一切のことは会長が掌握している。問い合わせ・連絡は国際水月塾武術協会まで。また、中澤流は水月塾関西支部でも教授している。
中澤流は他武道にさまざまな影響を与えたが、八光流柔術と日本少林寺拳法には特に大きな影響を及ぼしている。また、武田惣角が創始した大東流柔術とは技法において多くの共通点を持つが、未だ両流儀の関係については不詳のままである。


系譜
開祖 中澤蘇伯
二代 中澤輝一
三代 中澤好夫
四代 小佐野淳
四代門人免許皆伝師範 山根章(兵庫)、Carsten Schroeder(ドイツ)

